ことば百科

文章の書き方・ととのえ方

5, 段落の作り方

 改行の部分から次の改行の前までを段落という。段落は文章全体を構成する要素である。それぞれの段落の要約を追っていくと、文章全体が正しく把握できるようにしなければならない。ただ改行すればよいのではない。

  1. 大きな意味の切れ目で改行して、一つの段落をつくる。たとえば、感想文では、書く目当てや見方・立場を変えるときに、新しい段落にする。説明文では、新しい考え方や事がらに移るときに、新しい段落にする。
  2. その段落の中のすべての文は、段落の全体が表す考えとなんらかの関係があるようにする。
  3. その段落の全体が表す考えとまったく無関係な文を入れないようにする。
  4. その段落の全体が表す考えを端的に述べている主題文(中心文)がはいっているようにする。
  5. 主題文は、主題文であることがよくわかる位置になるべくおくようにする。段落の初めか終わりがよい。
  6. 文と文を結びつける語句は、正しく用いるようにする。
  7. 段落の長さを工夫する。長すぎる段落は、読みづらく要点をとらえにくい。短すぎる段落は、文章の流れが滞る(『長くしない』参照)。
  8. ある段落の内容と次の段落の内容がうまくつながらないときには、この二つの段落に橋渡しの段落をおく。
  9. 段落の中の文と文は、自然につながるようにする。文と文の続きぐあいには、次のようなものがある。文章の種類のちがいをふまえて、適切な並べ方を選ぶようにする。
    • 考えの自然な順序に従って並べていく方法。これは最も一般的なものである。
    • 出来事や行動を時間の順序に従って並べていく方法。これもよく使われる。
    • 理由から結論(原因から結果、事実から感想)への順に並べていく方法。理由や事実が、読み手にとっても書き手にとっても大事なものであるときに、この方法を用いる。ただし、不用意に用いると、論理が混乱したり文章が冗長になったりするので、注意する。
    • 結論から説明への順に並べていく方法。問題が複雑で、長い説明が必要なときなどにこの方法を用いると、全体が理解されやすくなる。結論が初めからわかっているので、論理が一貫する。実用的な文章では、「理由→結論」型よりもこの「結論→説明」型がよい。
    • 実例や例えを出して進めていく方法。難しい話題、抽象的な話題のときに、この方法を用いる。この方法は読み手のためだけではない。具体的な例を並べていくと、実は言おうとする内容をよくわかっていなかったことに気づくことがある。書き手の考えをまとめるのにも役だつ。
    • 比較や対照を示して進めていく方法。述べたい事がらと関連のある事がらを示して、二つを比較・対照させていくと、書き手の主張や意見を強調することができる。また、文章に広がりをもたせることができる。

(『ことばの知識百科』三省堂刊より)

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