8, 書き出しを大事にする
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自信なげに始めない
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言い訳から始めない
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だらだらと始めない
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疑問形を連発しない
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感情的にならない
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慣用句やことわざを安易に用いない
書き出しは、続く文章への入り口。読み手を追い返してしまうような入り口をつくってはいけない。読み手をすっと通してしまう入り口をつくるための注意を、いくつか列挙しよう。
自信なげに始めない
【よくない例】
どうも文章を書くというのは、子どものころから苦手で、作文の時間というといつも泣きそうになったものだが、…
正直がいつもよいとは限らない。読み手は不安になる。
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言い訳から始めない
【よくない例】
編集部から電話があって「現代日本語の諸相」というタイトルで、学生を中心とする若年層の日本語の乱れについて書けとのこと。若者に接する機会が多い筆者であるが、ふだんあまり深く考えたこともなく、締切まで時間もないので、…
読み手は言い訳を聞きたいのではない。筆者の意見を知りたいのだ。
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だらだらと始めない
【よくない例】
今度の取材旅行は、世界各国の人びとで賑(にぎ)わう、観光とビジネスの島、映画「慕情」の舞台にもなったロマンの島、香港島を訪れたわけだが、今回は、観光地めぐりでもなく、経済発展の秘密を探るためでもなく、だいいちこれについては、多くの研究が出版されており、もちろんそれらの中には採り上げるべきものもあるが、中国大陸の存在を思うとき、…
文章の要点がわかるような書き出しが望ましい。これでは、どんな内容なのか想像がつかない。
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疑問形を連発しない
【よくない例】
人はどう生きるべきか、死ぬべきか。人間らしい死に方とはどうあるべきか。そして、尊厳死ということばが、あまりに安易に語られる原因は何か。このような問題に対して、私は、…
効果的なスタイルだが、重ねすぎると、焦点がぼけてしまう。
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感情的にならない
【よくない例】
「見れる」ということばを聞くと虫酸(むし‐ず)が走る。なんといやらしい響きのことばだ。こんな日本語、絶対認めてやらない、…
「見れる」が嫌いだということはわかるが、読み手が納得してくれるかどうかわからない。
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慣用句やことわざを安易に用いない
【よくない例】
昔から「人のうわさも七十五日」というが、あの出来事は、もうだれも覚えていないだろう。…
便利な書き出しだが、手垢(て‐あか)にまみれた言い回しは、読み手の意欲をそぐ。
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(『ことばの知識百科』三省堂刊より)